わがはじ!

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堀江由衣がプリキュアを演じる事について(後編)

日曜夜から、延々と書き始めてしまった為に2部に分かれてしまった今回の話。掲題のごとく、プリキュアという国民的女児向けアニメに、ついに堀江由衣という個人的には最大のビッグネーム声優が投入されたということへの興奮と熱狂を綴った与太話である。そんなオタクの独り語りが思った以上に拡散してしまい、現在戦々恐々とはしているものの、前編を始めてしまったからには、後編がなければ締まりが悪いというものだ。恥を忍んで長々と語ることとしよう。

 

この2/7に初回放送を迎えた「魔法使いプリキュア!」がいかに可能性に満ちた作品であるか。また、堀江由衣という声優に僕がいかにしてノメり込んでいったのか、は昨晩書いた通りである。

wagahaji.hatenablog.com

 

そして、今回は後編としてもう一つの要素。「プリキュア」という作品そのものについて滔々と語っていくことにしたい。「日本語ヒップホップ」の際も同様であったがまずはプリキュアにハマるまで、このコンテンツに抱いていた印象から列挙していこう。

 

・流石にオタクでも、女児向けアニメに手を出すのはヤバい。
・話も一辺倒だろうし、ストーリーにハマるとかはあり得ない。
セラムンの焼き直しであり、作品として注目には値しない。
・実家で見るとかマジでツラい。

 

現状の僕やツイッターアカウントを知っている方であれば、どれだけ盛大に手のひらを返し、それに飽きたらず自ら泥沼の中に腕ごと突っ込んで、仕舞いには頭も泥に埋め、結局窒息するまでに至ったということが一瞬で理解できるであろう。但し、僕にも僅かながらプライドがある。そこまで調教されるには種々経緯があったことを言い訳したい。

 

上記の通り、かなりプリキュアに対しては無駄に硬派な態度を示していた。なので古参の方々に比べれば目覚めは相当に遅い。大学生時代のある日、怠惰な日曜に珍しく朝早めに起きてテレビを付けたら「スイートプリキュア」が放映されていた。昨晩、テレ朝なんか見てたかな、とか思いつつ親もまだ起きていなかった為、何も考えずにしばらく視聴。ちょっとだけ観たらチャンネルを替えようと思っていたのだが、思いの外面白い。いや、むしろ調辺アコ・・・もといキュアミューズ・・・なんともあざといロリかぼちゃパンツ・・・なんだこれは、マズくない、決してマズくないぞ!!

 

いやいやいや落ち着け俺。女児アニメの更にロリ筆頭キャラに何を(性的に)心揺らしているんだ。思った以上の魅力に動揺した僕はプリキュアに詳しい友人を呼び出し思いの丈をぶつけてみた。「ありのままに今起こったことを話すぜ・・・(省略)何を言ってるのか分からねーと思うが(省略)恐ろしい片鱗を味わったんだ」と切実に不安な気持ちを漏らす僕。するとその友人達から言われた一言。

 

「え、ていうかプリキュア見てないの?頭大丈夫?」

 

昨晩の記事を既に読んで頂いた方はご存知の通りだが、この手の煽られ耐性が異常に弱く、本格的にムカついたので僕は次作「スマイルプリキュア」からの視聴を心から決意。それだけでは飽き足らず、同時にもう一つ大きな一歩を踏み出すことになる。それが遊園地で行われる着ぐるみのキャラクターショーへの参加であった。

 

「お前、そのチョイスは既に十分やべえだろ」という幻聴で聴こえるツッコミはあえてオール無視する。どうせ幻聴だし。性癖なんだよ仕方ねえじゃねえか、で議論は終了、異論はクソリプなのである。(詳細は弊サークルの既刊参照)
まぁいろんな理由から、もともとそうしたキャラクターショーに一抹の興味を抱いていた僕は「一度なら大丈夫、みんなやってるって、痩せられるよ」と先程の友人に誘われ、いざよみうりランドへ。そこで見たのは本来の需要層である女児たちの爛漫とした笑顔、幸せそうな家族の団欒、そして僕ら「大きなおともだち」に向けられる辛辣な目線。最初は完全に心が折れかけ、確かに痩せられそうだった。

 

ただ、いざショーが始まってからは周囲の目線など全く気にならなくなる。当時自分の推しキャラであった「スマイルプリキュア!」のキュアマーチこと「緑川なお」が目の前でアクションをし、そして更に終わると握手が出来、ツーショットで撮影まで出来るという文字通り本物のパライソがそこにあった。大川総裁など目じゃない。なんだこの世界は。2次元だけで収まらない、現実に好きなキャラと交流が出来る!!その後も数回よみうりランド等に通う中で、死んだら遺影にしたいレベルの写真が何枚も撮れることになる。

 

その興奮をまたもや友人に話した。「プリキュアってすげえな!!なんだあの隠れキリシタンのゴールみたいな場所は!!」そしたらおもむろにiphoneを渡される。そこに書かれていたのは「プリキュア検定」の文字。どうやらこれをやれとのこと。

app-liv.jp

選択制ではあるものの、クイズ制限時間が結構ストイック。新参である僕が過去作も含んだ問題において高得点など出せる筈もなく、なんとか勘を頼りに4級を獲得。その画面を見た友人「4級とかwwwお前幼稚園卒業してるの?www」

 

その足で、TSUTAYAに向かい取り急ぎ「ふたりはプリキュア無印~Max Herat」までを一気に借り視聴。その女の子同士の友情を超えた関係性、そして激しい戦闘、熱い敵との邂逅。特に無印8話、ほのかとなぎさが下の名前で呼び合い、本当の意味で打ち解けるシーンで号泣、キリヤ君との哀しいバトルに号泣、中嶋朋子の挿入歌にまた号泣。そこからは心の為すがままに視聴。話としての重厚さ、人間関係の在り方、善と悪の対峙、その全てに感動した僕は、先に挙げた「女児向けアニメだからw」という偏った偏見を 完全に捨て去りプリキュア沼という素晴らしき世界に転げ落ちることとなった。

matome.naver.jp

 

その後も「5」「フレッシュ」「ハートキャッチ」と順調に視聴。気付けば検定も2級から1級を取得していた。更に、実家で親が起きていようと気にならなくなり、ほぼ日曜のプリキュア視聴は欠かさないようになっていたし、そもそもこの現代社会における社会人生活。無駄に厳しい人間関係や無慈悲な予算ノルマひしめく残酷な世界において、ほぼ唯一、僕に夢と希望を与えてくれるメシア的存在がこのプリキュアだった。結果「スマイルプリキュア!」以降、4年間ほぼ毎週視聴をしてしまっている。それは最早イスラームにおける五行のように、生活の中で一定の行為的リズムを設けることにより世界と規律と自分自身とプリキュアを対峙させ、通常よりも実りある生活を送れるようにする一種の宗教的儀礼のような意味合いを持ち始めているのではないかと感じている。なんていうか、文章にしてみるとヤバイなこれ。

 

それはそれとして、2016年1月に終了した前作「Go!プリンセスプリキュア」。ストーリーもさることながら、個人的に過去のプリキュア視聴史上で最も素晴らしい出会いを果たすことになった。それが、キュアトゥインクルこと天ノ川きららである。彼女はカリスマファッションモデルといういわゆる「兼業プリキュア」の一人であり、最初はプリキュアという存在に対して、ちょっと斜に構える癖があったタイプの女の子だ。しかしながら、自身の夢、そして周囲の夢には人一倍熱心でありとにかく芯が強い。今作でも、最後の彼女のメイン回では全ての葛藤を乗り越えた末に、いや増して強大になる敵に対し「なんでもいいよ。絶対負けないから」と最上の自信をもって言い放つセリフには、もう鳥肌とかそういうレベルじゃない感動を覚えたのも既に懐かしい。もう恐らくこの娘を超えるプリキュアは出てこないだろう・・・そう思っていた矢先である。

 

ようやく話が戻るが、個人的にその可能性を秘めているのが今回作「魔法使いプリキュア!」における「リコ」なのである。当然「みらい」も1年間の中で魅力的なキャラクターになることだろう。ただ、僕にとって「堀江由衣×ドジっ子魔法少女」という完璧な組み合わせこそ、前作のキュアトゥインクルを踏破できる唯一の存在になるのかもしれないと感じている。正直1話が終わったばかりで、ストーリーに関してはまだまだ未知数なのは確かである。だとしても、初回放送において死にかけのべジータ声を出しながら視聴してしまった僕としては、この1年間は非常に楽しみな1年となるだろう。

 

昨日よりも長くなってしまった事を、申し訳なく思いつつひとまずここら辺で今回のぼやきを終えることにしたい。