わがはじ!

めんどいオタクのブログ。同人誌もやってるよ。

冬コミC97新刊告知 シリーズ最終巻『ヒトとケモノとものがたりと』 

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いよいよ「'00/25」シリーズ最終巻になってしまいました。

本ブログもいつ以来の更新だろうという話。確実に格ゲーのやりすぎですね・・・ただ、そんな中でも、ちゃんと冬コミ新刊は作っていたのです。マジでえらい。早期入稿常連勢として、入稿はもちろん終わり、そろそろ印刷も済み、今回も無事新刊を用意することができそうです。ここで本対談雑誌シリーズも第10弾を迎え、いよいよ最終巻となります。ということで、表紙もアビーロードパロにしました。

 

毎度ながら、僕の身勝手なわがままに付き合っていただき、対談参加者も最後にふさわしい豪華ラインナップでございます。詳細は下記の通り。

 

・タイトル 「'00/25(にじゅうごぶんのぜろねんだい)Vol.10  final issue」

 特集:ヒトとケモノとものがたりと ~Where do we go from here?~

・ジャンル オタクとフェチ、ケモノとヒトと物語を考える対談雑誌

・サークル わがはじ!

・参加日/スペース 12月30日(月) 3日目 南ホール ム28-b

・予定価格 ¥1,000(総ページ数108P)

編者ツイッター:すくみづ https://twitter.com/suku_mizumi

 

2010年から続けてまいりました『'00/25』(にじゅうごぶんのぜろねんだい)というサブカル対談雑誌ですが「10号までは続けるかー」と以前から思っていた通り、本作その節目を迎えたため最終号としました。そして「せっかく最後なんだし、とことんこじらせてやる」と意気込んだ結果、サークルカット「ヒトってなんだ(仮」という仰々しい特集予定を書いてしまい、自分でも方向性を見失い、途中大変なことになりました。

 

ただ最終的には、協力いただいた皆様のおかげもあり、ケモノやオタク、そして創作という話題からきっちり「人とは何か」という疑問に近づけたのではないかと思っています。現状、なんとなく生きづらかったり、ふとヒトという存在に疑問や虚無を抱いたり。そんな人に読んでもらえれば、恐らく元気の出る1冊になったのではないかと思います。

 

ということで今回の対談ラインナップの紹介です。

 

佐藤東弥(ドラマ・映画監督) Twitter : @touyasato

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テレ土曜9時枠のドラマ制作に長年携わり続け、現実にはありえない「フィクション」を具現化させることに 執念を燃やし続ける佐藤東弥監督。年始に迫る『カイジ ファイナルゲーム』の公開を前に、今回はそんな「フィクション」を作ることの本質について、自身の過去を振り返りつつ赤裸々に語ってくださいました。『銀狼怪奇ファイル』の「首なしライダー」の裏話から、『ST 赤と白の捜査ファイル』の真意まで。また、着ぐるみ界隈やキャラクターショーといった話題にも触れつつ、他ではなかなか読むことのできない対談となっています。特にモノづくりに携わる人は必見です。

 

 

 ②岸本元(仏教専門紙記者・ケモナーTwitter@bowwowolf

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仏教専門紙で記者として働きながら、プログレッシブロックに精通、80~90年代漫画にもめっぽう詳しく、そして完全にケモナーである岸本元(きしもとげん)氏を招き「仏教とケモノ」という観点から対談を行いました。岸本氏が幼少に目撃したエゾシカのホモセックスを切り口にしつつ、動物が多く登場する仏教説話集「ジャータカ」を紐解きながら、当時のケモノ表現はどんな存在だったのかを考えます。更に、昨今のペット供養の話題にも踏み込み、結構強めの下ネタを交えながら、宗教と人と動物の関係性について改めて考える試みとなりました。耐性は要りますが、読み応えは確実にあります。

 

 

伊藤恵夫(美術解剖学生命科学等非常勤講師他) Twitter@itou_da

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女子美術大学を始めとし、多くの大学そして学会、時に大怪獣サロンで美術解剖学生命科学を教える伊藤恵夫氏。「波打ち際になぜカエルがいないのか」など、人間のみならず動物全般の進化に対する興味を軸に、様々な生き物やその生態について豊富な知識量を持ち、多方面から骨の専門家として知られています。そしていつしか付いた通り名は「骨の伊藤」。今回は、その「骨の伊藤」がどのように成り立っていったのか。ルーツにある好奇心と、それに紐づく「オタク心」を伺ってみました。その一言一言からは、徹底した好奇心から生じる「面白さ」と、日々疑問を抱く大切さを改めて教えられます。

 

 

④まんぐ(ケモノ文化、社会学研究者)Twitter@mangluca

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東大にてケモノ文化や社会学を中心に研究を行っているまんぐ氏。彼が2011年に発刊した『kemonochrome』というケモノ文化やフェティシズムに触れた同人誌を読んで、僕自身このシリーズの作成を開始しました。そういった意味で言えば、僕にとって原点回帰の対談となります。改めてケモナーや着ぐるみといったフェティシズムを通して、お互いの過去を覗きながら「人が別のものになる」という行為の意味を探ります。また、昨今のケモノコンテンツ群にも触れつつ、今のヒトと動物の距離感を改めて考えてみました。フェティシズムという観点からも興味深い内容になったと思います。

 

 

おたっきぃ佐々木(ラジオ・番組制作者)Twitter@otasasa

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個人対談パートのラストをお願いしたのは、伝説的なアニラジディレクター、パーソナリティとして知られるおたっきぃ佐々木氏。2015年に発刊した『Vol.4 今、オタクであること』において、対談を行ってから4年越しの再戦となりました。4年余りで時代も変わり、昨今、何をもってコンテンツが「面白い」といえるのかが不明瞭な中。改めてサブカルとは何ぞやということを正面切って対談させていただきました。SFすら警鐘にならない空気感において、もう一度、シンプルにオタクであることを考える、本誌らしい重厚感ある対談となりました。じっくりと読み解いてほしいと思います。

 

 

⑥金腐川宴游会(同人サークル) Twitter@kinyuukai

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本誌最後のエピローグとして金沢発の同人サークル「金腐川宴游会(かなくさりがわえんゆうかい)」さんとの座談会を掲載しました。2016年の文学フリマにてお隣に配置されたことがきっかけとなり、親交を持たせていただいている評論雑誌サークルで、そのメンバーの圧倒的なオタク知識量はもちろん、圧巻なのは高校時代のパソコン部がきっかけとなり、20年以上経った今もなお会報誌として本を作っているその在り方。まさしくそれこそ「同人文化」そのものではないか、と感じ締めとしてお話を伺いました。そこから見えるのは、やはり本を作る楽しさ。知識をぶつけ合ってひとつの完成物に至る喜び。同人誌作成という趣味の本懐を、この座談会から感じてもらえればと思います。

 

 

 

以上6つの対談・座談からなる雑誌となりました。最後ということで、これまでの本を振り返るちょっとしたペーパーやらコピ本なんかも作れないか、自分の時間と相談しておるところです。

 

また、既刊としてはC94にて頒布した「Vol.9 秋葉原特集」を持参する予定です。詳しくはこちら。かなりの重厚感ある同人誌となっております。まだ読んでおらず秋葉原に興味関心のある人は、こちらもおススメです。

www.wagahaji.com

 

委託についても、規模は小さいかと思いますが、別途ツイッターなどで紹介させていただく予定ですので、よろしくお願いいたします。

 

更に、最後ということもありますので、来週あたりツイキャスやらYoutubeを使って「わがはじ!Vol.1からVol.10までの9年間を振り返る、新刊告知配信!!」みたいなこともやってみようかなと。詳細についてはやっぱし追々ツイッターで。https://twitter.com/suku_mizumi

 

ということで12月30日。是非、コミケに参加される方は遊びに来てね!!