わがはじ!

めんどいオタクのブログ。同人誌もやってるよ。

冬コミC93新刊告知『大怪獣サロン大特集/造型工房SIGMA×RINS 着ぐるみ工房対談特集』

朝起きるのが苦痛でしょうがない。もう本当に寒い。完全に冬。ということで、そんな12月も中旬に差し掛かる今日この頃。ようやく冬コミの新刊準備が終わったので、そのお知らせでもさせていただきます。以下新刊表紙と詳細でございます。

 

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【タイトル】「’00/25 Vol.8」

【特集】大怪獣サロン大特集/「造詣」から見る着ぐるみという系譜

【サークル】わがはじ! 

【ジャンル】サブカルフェティシズム評論雑誌

【参加日/サークルスペース】2017/12/31(日)3日目 東ホール ト-27a

【価格】900円(予定)

【備考】リバーシブル仕様!どちらからでも読めるよ。

 

2017年の大晦日、つまるところ平成20年代の締めくくりとなる今年の年末。僕自身も20代最後となってしまい、好き勝手やってきた評論雑誌シリーズ「'00/25」も早いもので気づけば第8弾となりました。今回は新しい試みとして、2つの特集を別個の読み物として1冊の同人誌に纏めるという誌面構成にて作成。横書き(左綴じ)サイドと、縦書き(右綴じ)サイド、どちらからでも表紙として読めるリバーシブル仕様です。ということで内容はこんな感じ。

 

①SideA(横書き表紙)「大怪獣サロン大特集」

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http://daikaijyu-salon.com/ 大怪獣サロンHP

ベサメムーチョ (@daikaijusalon) | Twitter ツイッター公式アカウント

 

古くからサブカルの聖地として名高い東京の魔都こと中野。その中でもこの地に根付き、ほかの店とは一線を画す飲食店中野貴雄の進化するcafe&bar 大怪獣サロン」にフォーカスしてみようと始めた本企画。このお店、僕自身も過去何度か足を運ぶ中で、やはり本当に変な店だな・・・と常々感じておりました。

 

しかし、その「変」は決してネガティブなものでなく、店内に散りばめられた遊び心と地元商店街に佇む安心感、決して丁寧な接客ではないのに感じる居心地の良さ、そしてオタク心が貫かれた店としての姿勢。「何とも言えないお店の空気を文章にしてみたら面白そうだな」そんな思いを前々から抱くに至りました。

 

そして今回、いざ企画を実行するにあたり、フォーカスする角度や方向性には悩みましたが、まず基本線として、そこで働く方々にとって、このお店のこと、あるいはそれぞれの考えている事を伺うという方針にしました。

 

このお店の実質店主であり、編集者から水商売、パフォーマーまで、過去から様々な経歴を経て今のお店の経営を取り仕切る春咲小紅氏 。「ちもちゃん」を始めとした単眼着ぐるみ面製作者として知られる小沢団子氏。ドールからアクセサリーまで、人とはちょっと違ったグロテスクな角度にて種々の作品を生み出すネクロ氏。日テレ系ドラマ『ST 赤と白の捜査ファイル』にて登場するマスコット「ガッキー君」をデザイン、着ぐるみ制作を行った怪獣芸術家、ピコピコ氏。そして、このお店の発起人であり様々なピンク的作品の監督から『ウルトラマンオーブ』の脚本も務めた映画監督で脚本家の中野貴雄

 

なんていうかこうして並べてみると、すごい濃いことに今更気づいたり。いうまでもなく、このメンツの濃さ=文章の濃さとなっております。確実に読み応えは保証できますので、あとは、実際読んでみて頂ければ。

 

さらにこれまで、通常「決まった時間にアポイントを取って、テーマに沿った話を聞く」という取材としてあるべき手法をかなぐり捨て「営業時間中に自分も客として何回もお邪魔して、無理やりトークをさせてもらって録音する」というゲリラ戦法というか、お店にはご迷惑をおかけしましたすみませんとしか言えない方法で収録。それでも、計40Pに上る文章量はおそらく過去シリーズでも指折りの密度となっているはずです。

 

 このお店に普段通っている人や、お店の名前を知っている人はもちろん。そうでなくても、異質なこのお店の空気の一端を味わうことができるのではないかと。きっとオタクという生き様として、マネはしちゃいけないけど、見習うべき心意気がそこにはあるのではないかなと思います。

 

 

②Side B「「造詣」から見る着ぐるみという系譜」~造型工房Σ×RINS対談企画~

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造型工房SIGMA 造型工房SIGMAHP

RINS (@FACTORYRINS) | Twitter  RINSツイッター公式アカウント

 

これぞコスプレの極致であり、ニッチな世界。 この同人誌シリーズ丸3年ぶりの「着ぐるみ特集」です。前回は2014年・Vol.3「着ぐるみという趣味」ということで、着ぐるみ面制作のパイオニア「造型工房Σ(SIGMA)」創業15周年を記念し、代表の野々村氏にインタビュー。そして「大怪獣サロン」特集でも触れた小沢団子氏、またケモノ着ぐるみ製作者として多くのフォロワーを持つ田代憂氏とも対談。広い視野から「着ぐるみ」という文化を探る一冊となりました。

 

そして、月日は流れ、今やその需要やサプライヤーは国内にとどまらず海外にも存在しています。今回はその時代の変遷から「造型工房Σ」の代表の野村氏と、その「Σ」の造型物を見て着ぐるみ面を作り始め、今やその地位を確固たるものとした工房「RINS」のRIN氏の対談を企画してみました。

 

前回が横軸に広がる文化の捉え方とするなら、今回は「縦軸」を意識した企画です。「系譜」とも銘打った通り、パイオニアとフォロワーの関係性が生み出されている昨今の状況下において、その当事者たる工房主同士、果たして一体何を考えながら、このニッチな造形物の世界でモノづくりを続けるのか。そんな事を伺ってきました。

 

「着ぐるみ」は文字通り「キャラクターにそのままなることができる」コスプレと言えます。性別すらも人間という存在すら超越することが出来る、その一種異様なアプローチは、野々村氏が工房を立ち上げた頃は、まだまだ周囲からも完全に浮いた存在であり、周囲の目線もかなり厳しかったのは確かでしょう。

 

それが昨今。徐々にコスプレ文化自体が広まりを見せ、その一つの手法として着ぐるみが認知され始めている今日の情勢下において。こうした「実際に面を作っている側が何を考えているのか」という事を知るのも面白い試みではないかと思います。こちらについても、普段から興味がある人はもちろん、そうでない人もモノづくりという見地から、新しい世界を覗いてみるのもおススメです。

 

③Another 

RINS広報マン「ファンとして、オタクとして。ふたつの工房を語る。」

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❤️❤️❤️❤️りょう❤️❤️❤️❤️ (@so_uk_ryou) | Twitter

SideBの付録コラムとして、RINS広報マンこと、毎度うちのサークルで売り子をしてくれているりょうにゃん氏にコラムを依頼。毎度ふざけた事を言っているようで、その反面秘めたる熱い思いを語ってくれました。毎度プリキュアショーに延々通い続けるひとりの着ぐるみファンとして、そしてオタクとして。何かを作ることだけがオタクじゃない。とことん何かを楽しむこと、それも一つのオタクの生き方なのでは。という今の時代のオタクにとって、大切な示唆を与えてくれる。かもしれません。

 

頼んどいてなんだけど、個人的に結構普通に感動しちゃったのでぜひ読んでみてください。

 

 

シゲヨシ伊東『その心意気や、ヨシ!』~ルージュ引く度に分かります~

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本誌ではすでにおなじみとなったシゲヨシ伊東のコラム「その心意気や、ヨシ!」気づけば、これで4回目の掲載。もう半ば連載と言っても過言ではないでしょう。きっとそろそろファンが出来ていると個人的には思っているのだけど、また相も変わらず悲壮かつ愛おしい、そんな文章を仕上げてくれています。今回のテーマは「サブカル」すっかり社会人も板につき、毎日の日々を過ごす中で考える社会との摩擦、そして「サブ」という居場所の意味。メインとサブの間で揺れながら、結局オタクとして、そして男としての意地を捨てられない僕らはどこへ行くのか。

 

こんな本を読んでいる方ならきっと共感・・・できないかもしれないけど、ぜひ読んでほしい文章となっています。

 

 

 

ということで、主なコンテンツは上記の通りです。「冬コミだしアッサリ読みやすい頁数で・・・」と思って作ってみたものの、気づけば84Pと本誌の角で人を殴れば訴訟沙汰・引退沙汰になるほどの厚みとなっております。

 

過去既刊については、夏とさして変化がないのでこのエントリを見てみてね。

www.wagahaji.com

 

また、コミケのWebカタログにも諸々情報載ってますので是非チェックです。

webcatalog-free.circle.ms

 

長くなっちゃいましたが、毎度のごとく会場でお会いできるのを楽しみにしております。完全に島中ですが、楽しい大みそかに出来ればと思います。よろしくお願いいたします。