わがはじ!

めんどいオタクのブログ。同人誌もやってるよ。

 『なないちゃんとあそぼ!』初めてのアダルトVR体験

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某太鼓キャラクターのぬいぐるみを消したくてモザイクを使った結果、余計にいかがわしい状況となってしまった図 

・『なないちゃんとあそぼ!』の衝撃

 ということでタイトルの如くである。新年の仕事始めとなった1月5日。休みボケで全く働かない頭を無理やり起こして、なんとか1日の業務を終えた。そんな年頭の仕事終わり。事の始まりは秋葉原のGameBar A-buttonのマスターこと長嶺氏から呼び出されたのが発端である。
 
「ヒマ?アダルトVRの開発者が飲みに来てて体験できるよ、来た方がいい」
 
おお、なんと。僕自身、前々からアダルトVRという代物にはかなり興味を抱いていたし、実際に体験する機会なぞあまりない。ありがとう長嶺氏、これは行かなくては。という思いに駆られると同時に、新年の挨拶も済んでない常連客に対してアダルトVRを誘い水に店に呼ぶ店主というのもいかがなものだろう。
 
まぁ、文句を言っても始まらない。脳内の片隅では「べ、別にアダルトVRなんてどうせ子供騙しよ・・・実際にやったら落胆するに決まっているわ・・・」フランス書院なら確実にこの後容易に股を開くだろうと思われる金髪美少女みたいな強がりを見せつつ、逸る気持ちが抑えられない。岩本町で下車をし、足早に昭和通り北へ。結局素直にA-buttonに向かう。
 
到着するやいなや、待ち構えて下さっていた開発者Roba氏。初めてお目にかかるので、簡単に自己紹介兼新年のあいさつをしようとすると早速長峰氏の方から僕の事を紹介頂いた。「彼がこの同人誌を作った変態です」と弊サークルの既刊を差し出す。初対面でこの仕打ち。相変わらず酷い客の扱いである。まぁ、そんな事で目くじらを立てていては話が進まないので、引かれてないのを確認した上で、早速例のアダルトVRゲーム『なないちゃんとあそぼ!』を見せて頂くことに。
 
僕もうっすらと名前は聴いたことがあったが、そのクオリティと先進性は既に話題となっており、アダルト系情報サイトではもちろん、更にKAI–YOUといった各ネットメディアでも紹介されている。
 
上が公式サイト、下記がKAI–YOUさんのレビュー記事。
 
これだけの話題性である。製品版を頒布したコミケでは完売。パッケージ版は現在とらのあなにて委託販売されており、そしてダウンロード版も好評販売中とのこと。上に貼ったリンクから見ていただければ、本作の内容とその臨場感は把握できるかと思う。で、そろそろ「子供騙し」とか強がってたお前は実際やってみてどうだったんだ。という話に移していこう。
 
 

・あまりに幸福なデストピア

いやぁ、一言で先に言わせてほしい。

 

「ヤバい」
 
KAI–YOUさんの記事でも「死ぬかと思った」とあるけど、うん、そうなんだよ。なんていうか「ヤバい」ってこういう記事書いてる人間が一番その一言で終わらしちゃいけないワードだということは分かるのだけど、もうそれしかない。体験したこの気持ちに最もマッチしてる単語は「ヤバい」なのだ。むしろアダルトVRの為に「ヤバい」という単語は産まれたと言っても過言だけど、実際体験すればこの昂りも分かるかと思う。
 
本作の流れとしては、とかく終始ヒロインのなないちゃんを犯し、そして絶頂に導くというシンプルな構成である。しかし製作陣そこはさすがの気配り。部屋のベッドと保健室のベッドというシチュエーションの選択が可能、そして裸とセーラー服というなないちゃんの衣装バリエーションも備えており、やけにスクールテイストが強いのは製作者の趣味なんだろうなぁ、となんとなく想像出来る。
 
そして小生人生初のVR装置を装着。そもそもVR初心者であるため、まずゲームを始める為の「目線による選択肢操作」にまず驚く。なるほど、目線を固定させて数秒置いておくと決定される、そんなギミックにもいちいち感動してしまう。そして、本編が始まるともうそれどころの騒ぎではない。
 
「ぬいぐるみの中にスマホが仕込んであります。それがセンサーになるので持ってるぬいぐるみを前後運動をするとピストンします。」
 
Roba氏からの説明通り、下腹部にそれを当てつつつ前後運動をしてみる。おお・・・その動き通りになないちゃんが揺れる。そうすれば否応なしに気分は乗ってくるわけで。手と腰の動きを加速すると、連動してその分だけなないちゃんのレスポンスも大きく。ヘッドフォンから聞こえる甘い声に聴覚もふさがれ、まさにそれはもう、ほぼ現実。どんぴしゃのタイミングでええ声で鳴いてくれるなないちゃんにテンションあがりすぎて意味もなく爆笑する僕。
 
そして、そのぬいぐるみを上下逆さまにしてみる。そうすると、なんと今度は体位が変わり、いわゆるひとつのバックスタイルへ。背骨のラインなんか完全に少女のそれだし、そのまま目線を脇から下にに潜らせれば、たゆんたゆんな胸部が覗けてしまう。まだ、終わらない。今度はコントローラーを縦に起こす。そう、勘のいい読者なら既にお気付きのことだろう。このまま自分が(飲食店の床に)寝る事によって、なないちゃんが自らの身体にかぶさった状態での騎乗位すら楽しめるのである。もう今朝、出社前に抜いたとか、そんなこともう関係ないよね。案の定、自然と元気になる下腹部周辺。尚も引き続き爆笑を続ける僕。これがその図。
 
客観的にみるとマジで人として終わっていることに気づく。
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ただ、待ってほしい。今更 弁解する訳ではないが何も僕だけが興奮してるのではない。激しい僕のピストンに勿論なないちゃんもラストスパートである。そして迎える大団円。全米もイッた。そんなベタなパロコピーを使いたくなるほどに、分かりやすい幸福感に満たされる。公共の場であるため当然ながら具体的な行為には及んでいないが、個人的に感動的なラストを迎えたのは確かだ。過去体験したことがない感情を引きずりながら、VR装置を外す。
 
あれ?どこここ?え、なないちゃんはどこ?こっちが現実?嘘だろ・・・
 
射精もなしに、残酷なまでの圧倒的な賢者タイムに殺されそうになる。なんとも多幸感に溢れる未経験の絶望の境地を得ることが出来た。
 

・思った以上に直観的な作業環境

 初対面にしてRoba氏に僕は、完全に人として閉店ガラガラな変態的ポテンシャルを公開してしまったわけだが、流石はその寛容さである。その後、僕を見捨てることなく、こうしたVRゲームを作るためのソフトであるUnityを使った簡単なデモンストレーションを披露してくれた。
 
僕のプログラミング素養と言えばうっすら遊びでVBを弄ったことがある程度、基本的に文系生まれ文系育ちである為、Unityという名前は聞いたことあるがきっとガチガチのプログラミングツールなのだと思っていた。「そんな難しいことはしてないですよ」という氏に「いやいやそんなことねえだろ」とツッコミを入れる。往々にしてこういう凄い人は「簡単に出来ますよ」と言いたがる。クソ...俺にも才能があれば...とか勝手に脳内嫉妬で盛り上がっていたが、画面を覗くと想像以上に直感的な操作性に驚く。
 
まるでAdobeソフトを扱うように、簡単なサンプルを作ってくれた。画面上の立体の座標軸に球体を作り、重力で落下するよう物理法則を設定。その球の弾力なども設定可能だ。そして、床を斜面にすれば転がっていく。なるほど。そして、その空間上に様々な素材を配置できるという具合である。しかも、現在ではそうした素材やモジュール、テクスチャなどが各開発者によって販売されており、購入することで使用する事が出来るという。
 
確かに、操作や細かい設定、ゲームに必要なセンサーとの連動といった部分でプログラミング知識が必要となるのは言うまでもないことだが、想像以上にVR世界が「ここにこれを配置」「そしてこう動く」という感じにシンプルな構造で作られていることが分かった。
 
その後、氏が持っていた初音ミクの素材を使い、空間に床を設定、その上を歩くアニメーションを数分で作って見せてくれた。当然、これもVRとしてみることが可能であり、カメラ視点を調整すると色んな角度からミクさんのなめらかなウォーキングが楽しめる。あまりにサラっと出来上がったので、思わず「おお・・・」と声を漏らしてしまった。
 
 
・VRというSFは僕に何をもたらすのか
 
その他頒布されているアダルトでないゲームタイトルも紹介いただいたのだが、どれもめちゃくちゃ面白そうだった。ジャンルも音ゲーからアクション、シューティング、スポーツゲーまで。普通にワクワクした。先に見た通り、制作側としても様々な環境が出来上がりつつあり、またプレイする側としてもこれまでにない新しい感覚を得ることができる。きっとこれからの時代、ゲームはこれがスタンダードになるんだろうなと自然に思ってしまった。
 
下腹部の収縮に伴い徐々に冷静さを取り戻しつつ諸々考える。現在この『なないちゃん』をプレイするための環境としてはVRのセットに10万ほど、そして快適にプレイできるグラボやメモリ搭載のPCを買うならピンキリだが15~20万ほどだろうとのこと。貧しい生活を強いられている僕個人に突如30万円を突き付けられても「高い・・・」と思うわけだが、今回の体験を通してみると「高いが・・・いつか買うだろうな・・・」と思ってしまった。
 
前も別記事で書いたが、スマホが国民にオプション装備レベルで搭載されてしまった時代。どこでも人とつながり、いろいろな体験を共有出来るわけで。そんな中で人に納得して金を払わせられる新感覚エンタメをぶち込むというのは、正直離れ業であると言える。そして、今回経験したアダルトVR『なないちゃんとあそぼ!』は間違いなく、その離れ業の類だ。
 
個人的に振り返れば、これまでに行った風俗やそこに払った金額等々を考えるとちょっと身が震える。そして、その身震いの先にあるのはS・スピルバーグの『A.I.』の世界観であろう。いよいよアンドロイドの娼婦というのも笑い話にできない時代に僕らは足を踏み入れつつあると感じた。
 
VRの装置を外した時に思った「え、現実はどこ?」という倒錯感は、自分が今いる現実世界で果たして何を求めているのかを見失いかけたという喪失感にも近い。単純にすげえものが出来上がる傍らで、僕らユーザーは新たなフェーズにおける思考実験を課せられている気分にもなる。とかく今回小生が体験した『なないちゃんとあそぼ!』は同人ゲームとしてアダルトVRの新しい平野を開いたのは間違いないだろう。是非ともサイトに足を運び、動作環境に問題がない人は早速この体験をしてみるべきだろうと感じた新春の夜でした。
 
いやほんとながながすみません。